伊予大洲駅で松山行きの列車を待っていたら、何とやってきた列車(632D)は、国鉄色のキハ58+65でした。この車両が四国で走っていてもうすぐ廃車になるらしいということは知っていましたが、特に運用などは調べていなかったので、出会えたのはラッキーでした。自分は古い車両よりもむしろ最新型の特急列車とかが好きなほうですが、今は貴重なキハ58系しかも国鉄色に実際に乗れると思うとやはりわくわくしました。
車内にはボックスシートがずらりと並んでいます。急行型だけあって座席の広さにも余裕があり、座り心地もなかなかです。シートの色は明るい感じで、車内も全体的に手入れが行き届いているのでそれほど古さを感じません。まだまだ十分走れそうだし、内装を見る限りでは新しい車両と比べても遜色ありません。しかし、時代を感じる部分もあります。今はクーラーが効いていますが、昔のなごりで扇風機も付いています。もちろん窓も開けられます。これは今の車両にはない良さだと思います。
途中の内子で停車したときに時間があったので写真を何枚かとりました。
前の車両がキハ58、後ろの車両がキハ65です。見た目で分かる違いは窓の形です。キハ65のほうは窓の高さが大きく上下に分かれています。また、内部はキハ58のほうは車端部がロングシートになりデッキも撤去されていますが、キハ65はすべてクロスシートでデッキもそのままでした。
キハ58+65は国鉄色のほかに水色のラインの四国色も走っています。JR四国のホームページによると現在キハ28系2両、キハ58系6両、キハ65系3両が運行していますが、すべて2008年10月15日をもって定期列車としての営業運転を終了します。そのうち旧国鉄色の二両(今回乗った車両)は10月18〜20日と11月2・3日に急行のリバイバル列車として四国各地を走り、その後伊予西条駅の四国鉄道文化館に貸与されることが決まっています。国鉄時代の日本の鉄道を象徴するこの車両も今年、最後の秋を迎えます。